簡単に、絞り込んでDMをだすのです、メールを出すのです。というけれど、顧客との接点はDMやメールになって表現されることが多いので、DMやメールの研究が進んでいるかと言えばなかなかそうではない。
直接顧客と面談することによって商談が進む、いわゆる営業マン系では、表現能力や電話での会話能力が問われるのだが、小売流通業やWebビジネスでは、DMやメールなどの手段でしか顧客との関係を構築することはできないから、リレーションシップツールについては、もっと研究がされなければいけないのである。
まずは、営業マンのリレーションシップツールを考えてみよう。
営業プロセスごとにリレーションシップツール(カタログまで含む)は異なるのである。定期訪問プロセスで使用するリレーションシップツールと商談が起きた時に使用するツールは異なる。既存客を維持するためのツールと顧客紹介をいただくためのツールは違う。
私たちの成功事例を挙げてみよう。
ある大手住宅メーカーでのコンサルティング事例であるが、既存顧客に対する関係深化リレーションシップツールを作ったところ、その支店は全国で顧客紹介件数NO.1に輝いた。住宅展示場に来場し、アンケートを書いていただいたお客様にニュースレターを作成し送付し続けたところ、なんと来場人数対契約率で全国No1になってしまった。
住宅建設現場で周辺住民に対する理解を求め、かつ環境問題の取り組みをニュースレターにして配布したところ、これまでありがちだった現場クレームが激減し、かつ近隣の見学客が増えて、建築現場周辺住民からの建築依頼が増えた。
これらは全て私たちのコンサルティング成果の一つであるが、リレーションシップ力とはこういうものである。
私たちがコンサルティングを行ったある自動車販売会社では、自社自動車のオーナーに対し、顧客維持育成を目的としてニュースレターを送付したが何と大変な反響があって、ニュースレターで紹介した車種の翌月販売数が例年平均の3倍にまで増えた。それは3ヵ月後も継続している。これもリレーションシップ力である。
ここで言いたいことは、ただ単純にDMをだせばよい。メールを出せばよい。ニュースレターを送ればよいということではないということでなのである。
リレーションシップには力がある。その力を引き出すことで成果が出る。
タイヤを交換して3年経過した顧客にタイヤのカタログを送付したが一軒も受注をしなかったと言うのは、関係というものの力を無視しているからである。
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