「実行すれば成功できるのに、実行しないために成功しなかった」ということは世の中にはたくさんある。
・医師の提案する食事メニューを実行できれば生活習慣病は改善するのに実行できないので改善しない。
・ダイエットメニューを実行できればダイエット効果が得られるのに、実行できないので肥満体質のままだ。
・業務改善の手法も分かっているのに、実行が伴わないので業務は改善されない。
実行すれば成功する例を挙げるのであれば無数にある。
私が、コンサルティングにシステムを導入する必要性を感じたのはまだ、DOSかDOS-Vかと言っていた時代であり、ウインドウズなどかけらもない時代であった。
私は当時から、コンサルティング事象をすべて因数分解し素数までドリルダウンして、素数を改善することにより事象全体を改善するコンサルティング手法をとっていたので、コンピュータに乗せやすいコンサル手法であったことも要因と思うが、コンサルティング手法はPCに乗せられると考えていた。
このことはいつでも頭から離れたことがない「想い」の一つであった。
もう一つ、これまでの属人的な経営指導は、どれほど良い指導であっても実行しなければ、あるいは実行できなければ成功しないと考えていた。
PDCAサイクルの「P」にコンサルティングのノウハウをしっかりと挿入し「DO」を自動化することにより実現する成果を「人がチェック(C)」し、さらにノウハウを以って次のアクション(A)を実行でき、このPDCAサイクルをコンサルティングとシステムとが連動し、コンサルタントがシステムを道具として使うことによって、経営が改善され、マーケティング手法が販売員の属人的な暗黙知から企業の形式知に変わり、生産性が上がれば世の中のためになることと考えていた。
そのためには、「DO」の自動化が必要であったわけである。
自動化をすることは可能でも常に書き換えなければならず、それもシステムの知識がなくとも書き換えなければならないことで、「DO」の自動化がネックであった。
BREAでは、ルールエンジンで自動化と書き換えのたやすさを実現している。
BREAシステムはマーケッターの観点から作られたシステムであることが、他のシステムと一線を画している。
マーケティングを実行した結果、実現する目標は売り上げを伸ばすことに尽きる。
しかしどの手法を使うか選択肢は、たくさんある。BREAでは顧客を育成することによって、今月顧客を創造することによって売り上げを伸ばしていこうとする。
そのためには、まず育成顧客の定義をしていく。さらに顧客育成モデルを定義していく。
小売業ではRFM分析やABC分析などで一定期間中の上位顧客を定義するが、BREAでは育成するべき顧客を定義しターゲッティング(Targeting)していく。そしてターゲティングした顧客をどのようなシナリオで育成していくかを描き、必要なシナリオとRSツールを制作し、いずれもBREAに搭載していく。ここまでがPLAN及びDOの一部であり、コンサルティングの領域になる。
DOの自動化はこれからである。育成するべき顧客をターゲティングし、シナリオを登載すれば後は5W1HをBREAが仕分けして、担当者に今週はこの日までにこのリストの顧客に、登載しているRSツールを郵送しなさいとアクション指示を出す。
担当者は実行すれば、これまで属人的な暗黙知で行われていた業務が、誰が行っても同一効果が生まれる企業の形式知に生まれ変わり、生産性は大幅に向上し、しかも精緻で広大複雑な、人間がやろうとしても実行できないほどの育成プログラムが完遂できる。
かつてCRMブームであった時に、顧客データが一元管理されていなかった企業が多いところから、SIerは顧客データの一元化を推奨し、多くの企業はそれに従ってきた。
いま、こうして顧客データを貯蔵してきた企業は、次の手法として分析を始めている。したがっていまはBIブームといわれている。いわゆる分かる化、見える化のブームである。
けれども分かっても見えても、売り上げを伸ばす行為にはつながらないことがぼつぼつ企業担当者に分かり始めている。
CRMからCRAへ、マネージメントからDO の自動化へ大きな流れはそちらへ向かって動き始めてきているのである。
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