中小企業数は、総務庁「事業所・企業統計調査」によれば1,508,000社である。全企業数の99.2%が中小企業であるそうで、逆算をしても大企業を含め1,520,000社が日本の全企業数である。
CRM、SFAがマーケティングの発想で構築されていて、売上が伸びる仕組みになっているなら、爆発的に導入数は増えて当然である。
それがCRM、SFAの推定導入数は5,000社まで達していないと思われるので、今のCRM、SFAは、前述した話を引き合いに出すならば普通の枕状態であって、メディカル枕になっていないのである。
152万社ー5千社=151万5千社にはCRM、SFAは導入されていないことになる。
CRM、SFAを導入したら売上が伸びる仕組みが出来上がって、実際に売上が伸びていったらそれこそ行列ができるCRM、SFA屋さんが出来上がるに違いない。
次世代SFAが出来上がって世に出た状態で、これまでのSFAは旧世代SFAになってしまう。そして次世代SFAとは、契約率が高まる。顧客企業との関係を永続して実現するLTMが実現することだとこれまで繰り返し述べた。
次世代SFAを実現するためには5つの手順がある。この手順を踏まないと次世代SFAは生まれない。
一つは、マーケティング観点から、あるべきSFAの全プロセスを設計することである。いまはシステムパッケージが持つ機能を埋めることを優先させるか、現状のプロセスをトレースしてプロセスをシステムに構築している。
このようなシステム寄りの発想では売上が伸びる仕組みを構築できるわけがない。
パッケージが持つ機能の多くは、売上を伸ばすものになっていないし、現状のプロセスをトレースしても現状維持のプロセスをIT化したにすぎない。
二つは、契約をすることを目的としたビジネスプロセスを構築したら、ビジネスプロセスに添ってリレーションシッププロセスの同時構築が必要になる。
三つは、契約にたどり着くだけではなく、その後も永続して関係を深めることができるようにプロセスを構築しなければならない。
四つは、リレーションシッププロセスは「リレーションシップミックス」でデザインされなければならない。
五つは、プロセスを進捗させるための、リレーションシップツールを用意しなければならない。 これら五つを実現するにはトータルのマーケティング理論が必要で、その理論に添ってSFAそのものが構築されなければいけないのである。
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