B2B、B2Cに関わらず、「顧客ターゲティング」は、CRMを展開する上(営業活動をする上)で極めて重要なプロセスとなる
SFA(B2B)で語ると、どの企業でも、既存顧客企業のうち、どの顧客企業が、競合他社に獲られないように守り、育成すべき企業なのか、また、どの顧客企業には、もっと深耕しなければならないか、どの顧客企業は、放置しても良いのかなどを初期に検討している。
B2Cでは、たくさんの顧客のうち、どの顧客と関係を深めていくかを検討している。
例えば百貨店などでは、誰がどのくらいお買い上げを頂いているのかわかるので、閾値(いきち)を越えた顧客にはゴールドカード会員資格を付与し一般会員と区別する。
こうしたプロセスを顧客ターゲティングと名付けている。
企業はすべての顧客に平等に営業活動を繰り広げ、関係を深めることは困難である。それを実現するためには膨大な経営資源をすべての顧客に向かって投資しなければならず、例えば年間に450円のハンカチ一枚を購入しただけの顧客にも、年間1千万円以上も購入している顧客にも、平等に人・金・もの・情報を提供 し続けることは採算を度外視しなければ実現しないことである。
企業は、そのビジネスの形がB2BであろうとB2Cであろうと、最小のコストで最大の効果を実現するために動くはずであるから、「顧客ターゲティング」をいかに適切に、効果的に実現するかは、以降の営業活動成果と直接に関係付けるために重要なことなのである。
顧客ターゲティングをどう実施するかは、企業によって考えが違う。いろいろな事例に出会っているが大きな過ちを犯している企業も多い。
また、顧客ターゲティングはB2B(SFA)でもB2Cでも原則的な考えは一緒である。しかし手法は異なるので別々に論じないと、読む人にとっては混乱をきたすに違いない。
そこで実例を出しながら「顧客ターゲティング」に付いての考え方を整理していきたい。
次号から顧客ターゲティングに話は変わります
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