【2008.01.18配信】
プロセスの可視化というが、どのプロセスの何をどう見ればよいのかという事はあまり議論になってはいないようだ。ただプロセスの可視化という言葉が一人歩きをしてしまっている。
SFAの世界ではプロセスとは案件獲得(契約)をゴールにした販売会社の都合で書いた営業マンの業務として通過しなければいけない決め事をマイルストーンにしたものと定義することができる。
もう少し分かりやすく書くと、契約することを前提にして、販売会社(営業マン)が、必ず行なうべき整理した決め事となる。
SFAは、そもそもアメリカで在宅勤務者が営業活動のあらましや進めている案件のランクなどを日報として会社へ報告をするために作ったものである。
したがってここに書くプロセスとは在宅勤務者と会社の上司とが、やり取りをする上で双方が理解できる社内の決め事であり、プロセスの可視化とは、契約に向かって決め事の何をやりどこまで進捗したかの確認を数値化することで見えるようになったと解釈するのが正しいと思う。
こうしてできたプロセスは、企業の長年の経験上から生み出され定義されたものであるから社内管理用としては客観性に富んでいて、SFAではきわめて重要な概念の一つになる。
既存のSFAで問題になっているのは、プロセスは可視化できても、その後に何をどうすればよいか制度としての枠組みが出来上がっていないことである。だからプロセスの進捗具合が見えたとしてもその後に何をどうすればよいかが示されない。それはSFAの生い立ちが、在宅勤務者による会社に報告するためのツールであったことに起因する。
一方、こうしたビジネスプロセスは企業の都合による内部的な管理事項であり、顧客には関係がないことである。営業マンがビジネスプロセスを粛々と押し進めたからと言って、それに連動するように顧客側の購入プロセスも営業マンの期待通りに進むとは考え難い。
顧客はこの会社の製品を買いたい。この営業マンから買いたいと考え、営業マン、製品の性能、予算、すなわち人、物、金(かね)に対して購入の意志が決まらない限り、顧客は買わない。すると契約が成立するには、社内管理用として決めているビジネスプロセスを可視化するだけではなく、顧客との関係、製品に対する理解、購買条件と合致させたスペックの提示などが求められる。これらを推進しないと絶対と言ってよいほど契約にはたどり着かない。
今SFAに求められているのは、次のプロセスに確実に移動できるドライブ機能である。
このドライブ機能を制度としての枠組みに持ち備えていれば、営業マンは着実に次のマイルストーンに向けて駒を進めることができる。BREAが持っているのは、契約に向かって次のプロセスに駒を進めることができるドライブ機能である。
ドライブ機能は次の四つから構成されて、次のプロセスへ確実に進捗させる役割を果たしている。
1)情のアクション
2)理のアクション
3)ASK
4)現プロセス滞在を維持し、次のプロセスへ進捗させるツール(メディア)
このドライブ機能こそがBREAをSFA 2.0にしている所以である。
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