【2010.12.24配信】
ブレアコンサルティングの服部です。
2010年最後のメールマガジンをお届けします。
営業活動には必ず理論があります。
日本では古くから精神論、根性論が根強く民族の心の中にありました。おそらく武士道、武道を発祥とする鍛錬論というべきものです。戦前の軍隊にもこの鍛錬論は寝深くあって過剰な鍛錬方法として幾つもの犠牲があったことは歴史が証明しています。
私は行き過ぎ根性論、精神論を否定しますが人間の精神鍛錬にある程度の精神論、根性論は必要ではないかと思います。根性論を科学的に追求しますと、ここに確率論が見えてきます。
私が知る古い事例ですが、むかし訪問営業の訓練方法として2台売れるまで帰って来てはいけない訓練があります。夜中になっても朝になっても翌日9時までに2台販売して来いという訓練です。犬も歩けば棒に当たるという考えは科学的に見ると確率論にたどり着きます。
こうした民族的な精神支柱に、ビジネスの世界ではフォード販売理論が入ってきました。
フォード販売理論は納車するまでは営業の仕事、納車した後はサービスの仕事、営業は常に新客を探せとする単純明快な理論ですが、高度成長時代に適合する理論として日本営業を席巻しました。
このやり方にSFAが入ってきました。
SFAには訪問件数を母数として対ヒアリング件数、対プレゼン件数、対見積もり提出件数、対受注件数を確率で出して営業活動指針の目標と管理を行う営業理論です。
ここで確率論が完全に企業の営業科学として認知されてしまいました。
しかし営業活動の確率論は、追及の結果母数の変動を求めることになりますから、日本軍の兵隊のように理屈に合わない過剰要求が出されることが各企業で続いています。
高度経済成長時代に構築された日本式の精神論+フォード販売理論+SFAによる確率論は、もはやあらゆる商品やサービスがコモディティ化した時代に、添う営業理論ではないのです。
企業は新しい営業理論として顧客との関係性を深めることについては分かり始めていますが具体的に理論体系にまで落としていません。
今回1月17日に発表する理論は、これまでの営業理論を根底から覆すものです。
その一例を話します。
訪問営業では、営業はいま案件上地図のどこにいるか、次はどこに進めばよいか、何をやらなければいけないか、何が足りないかが分かります。
商品を販売するプロセスにオブジェクティブ・ガイダンス(客観誘導理論)をすることにより、営業は今までのようにやらされ感ではなく、自分で考え自分で実行する気付きの営業に行動変容をします。
店舗営業では今までCRMで実現できる旧営業理論は購入後のデータに基づいて分析しDMを出す、あるいはシナリオを書くということでしたが、新しい営業理論では店舗来店時からスタートするCRMが展開できます。
来店した顧客に提案し販売までをオブジェクティブ・ガイダンス(客観誘導理論)で実現し、購入した顧客をシナリオとマジカルウエポンと呼ぶ独特のツールでLTVを目標としたPDCAを回す理論と実際です。
顧客から「私のことをわかっているショップ」が誕生し、販売後に顧客育成のシナリオが展開しますので画期的な店舗運営が出来ます。
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