【2011.02.18配信】
ブレアコンサルティングの服部です。
日本ではSFAが日報管理システムとして使われていますが、欧米ではCLMが普及していて案件獲得実現に方向がシフトしています。
CLMは、そもそもは非常に大きな概念で、マーケティングコントロールセンター機能を含めて営業プロセス全体を俯瞰的に眺め、コントロールするマーケティングシステムです。
ところがタブレット端末が出てきて、タブレット端末に必要な情報をすべて取り揃え、表現できるようにして営業プロセスを進めるというCLMのスモールバージョンが出てきました。これがいま日本で動き始めたCLMです。
製薬業では、タブレット端末をMR活動に組み込んでどう使おうかに関心が深まっています。
MRはいつでもスピーディにドクターが求める資料を提供できれば、最適なMR活動をすることができるようになります。そこでタブレット端末をどう使おうかと考慮中の製薬会社がCLMに着目をしました。すでに明治製菓(製薬業でもあります)が、CLMを導入したとニュースリリースがされています。
私はCLMを提案する企業の話を聴きましたが、あくまでもタブレット端末上に必要な資料や写真、動画をアップできる、ネットにつながる電子カタログレベルでした。
電子カタログだけではCLMにはなりません。プロセスが内在していないからです。
必要な資料や写真、動画を見ることができることは、大きな進歩ですが、大事なことはプロセスを進めるためにどう使えばよいかと言うこと、そしてプロセスを進めた結果、いかにして顧客の理解が得られ受注が実現するのかということ、この2点についてCLM設計が、織り込まれなければ出来上がったものは、ただの電子カタログになってしまうのです。
CLMはその名のとおり、クローズドループ(顧客囲い込み)マーケティングです。
企業は顧客を囲い込むことはできませんが、顧客に囲い込まれることはできます。
我が社の事例で話をすると判ると思います。
ハウスメーカーの仕事で、
課題は
(1)住宅展示場で見学に来た顧客からこのハウスメーカーの営業が一番良いねと決めて貰えるように考えて欲しい。
(2)工事現場の近隣クレームをなくして欲しい。
(3)紹介販売を実現して欲しい。
ソリューションとして
(2)はクレームがなくなったばかりではなく、近隣からうちにも営業を回して欲しいと言われるようになった。
(3)は、紹介顧客で驚くべき数字を挙げている。
(1)は、これまではむずかしかったのですがiPadを使って実現できるようになった。
あるメーカーで
特別のスキルを必要としないで顧客の課題を発見できるようにして欲しい
→iPadで実現
顧客の課題に対する解決策を提示できるようにして欲しい
→iPadで実現
プロセスが進み、お宅に決めたと言うところまでを進めたい
→iPadで実現
後で顧客の理解と営業員の理解が異なり失注したと言うことが無いようにして欲しい
→iPadで実現
私たちが展開しているCLMは上記を実現しているのです。これらはすべてプロセスを進めることを自覚しているからです。
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