【2011.04.15配信】
プロセスについて深く考えていただきたいのです。
プロセスがない業務はないということです。すべてのコトはプロセスから出来上がっているということです。
例えば朝6時に目覚め、8時30分に出社するまでの2.5時間。この時間に行われているコトは、連続したプロセスの塊です。
営業員が出社して外出し商談を終えて帰社するまでの8時間。この8時間も連続したプロセスの塊です。
戦争はプロセスの塊です。欧米の経営理論は戦争プロセスから生まれたものがたくさんあります。
そもそも戦略という言葉も戦争プロセスから生まれた言葉です。
軍隊の教育がプロセスに忠実に従って実行することを最優先で教えていることは有名ですが、上官の命令に従うことが軍隊ではプロセスに添った行動を行うことになります。プロセスは作戦本部で計画され、実施されます。ここでは決められたアクション計画通りに行動することでプロセスが求める成果が実現できるのです。
日本人が好きなランチェスターの法則も、戦争プロセスの集計から生まれたシェア獲得理論です。
ここでランチェスターの法則を例にしながら皆様にプロセスについて深く考えていただきたいことを申し上げます。
もし、兵器の性能も、兵士数も同等であったなら戦いはどうなるかということです。
言い換えますと、製造する製品の性能、販売価格、販売員数が同数であるライバル同士が同じエリアで戦ったら、両社の勝敗はどうなるかという質問です。
今の時代、これからの時代はしばらく、製品の成熟社会が続きます。どこの製品を購入しても大差がない時代のことです。
ここで競争の源泉となるのは、他社と差別をつけるものは、顧客に対する優れたプロセスが有るか、無いかだけであると思います。
すべての兵器、兵力が同等だとしたら、勝敗を決するものはプロセスの優劣だけだと思うのです。戦争では「戦略」、「戦術」といいますが、ビジネスでは「プロセス」と「アクション」というべきです。
製品が成熟化した日本市場では顧客に対するプロセスを持つか持たないかが、最後に残された競争力の源泉であると信じます。
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