【2006.11.17配信】
数十年前から日本男性は発展途上各国へ「青春」を求めて彷徨したが、迎え撃つ側も関係構築のシステムを用意してしっかりと顧客の心を掴み、関係を深めることによってSTV(ショートタイムバリュー)を実現した。まさにCRMをアナログで展開したわけである。
具体的な形としては、CRMの学習は日本語教室で行なわれた。彼女達は日本語ができるだけでなく、顧客の心を動かす手法としての専門用語を学ぶ必要である。「青春と夢を販売する女性達」は、日本語教室で日本語としての感動分岐点を構築するための殺し文句(専門用語)を学習した。長い年月を得ていつの間にかこの日本語テキストは、迎え撃つ側のマニュアルとなって各国に流通した。
私はかつて現地に住み日本語を教える日本人からこのテキストを入手したことがある。
今、このテキストを紐解いてCRMの観点で読むと感動すら覚える。
彼女達は覚えたての日本語による殺し文句を、プロセスの進捗具合に、巧みに、効果的に使って、顧客の心を手中に収めたわけである。
青春を求めて彷徨した男性達は、だれもが出会った女性達の心のやさしさ、気配りを誉め、その虜になってしまった。実は裏側にマニュアルによる言葉が準備されていたのである。
だから繰り返し訪問し、中には100回も訪問したというほどのつわものが出るほどであったが、繰り返し訪問を頻度(フリークエンシー)と考えれば、このCRMの効果は抜群であったことがうなずける。
日本ではシステムを導入すればCRMが導入されたと思っているが、大きな間違いである。
マーケティングメソトロジーがなければCRMは成功しない。
まずは彼女達が用意するプロセスごとの、次のプロセスに繋げ、関係を一気に深化する、BREAの言葉で使っている「感動分岐点」をどうつくるか、その技をご披露しよう。
このような言葉を、プロセスの進捗にしたがって、耳元で囁かれたら、あなたの心は動くだろうか。絶対に動かないという自信はあるだろうか。
■あなた、若く見えますね。
■頭いい。
■あなたハンサム。
■怒らないで。あなた思いやりあるね。
■もし私に会いたければ私に電話をください。
■時間のあるとき電話をください。
■今のあなたの話、分らない。
■新しい携帯電話買いたい。
■プレゼント腕時計。
■離れてさびしい。
■私を信じてください。
■もっと早く会いたかった。
■お疲れですか。
■声が聞けてうれしい。
■あなた約束守らない。
■今お金必要なの。
■なんでもいい。いくらでもいい。
■ずっとあなたのそばにいたいの。
■本当にあなたのことが好きです。
■食事するの忘れた。
■ご飯食べた?
■あなたと私、心通じる。
■私しつこい? あなたのこと好きだから。
■会いたい。いつ会いに来るの。
■生活苦しい。
■あなたとメールがしたい。でもパソコンないの。
■自分の店やりたい。
■風邪治ったの?
■あなた風邪引いている 心配。
■他の人は私のことうらやましいという。あなたハンサムだから。
■一緒に帰りましょう。
■部屋を借りてくれるの。
■あなたそばにいなくてとてもさびしい。
■まじめ。本物?
■いいわけしないでね。うそつき。
■くちうまい。うそつき。
■早く来て欲しい。
■来たばかり? ずるい。
■食事したい。
■今、家にいます。あとで電話する。
■風邪ひどい。注射した。会えなくてかなしい。
■途中ご無事で。お祈りします。
■ここは私に任せて。
■私は他の男の横に座りたくない。私の心の中ではあなたしかいないから。
■怒らないで。
■私を信じてください。
■メールアドレス教えてくれる?
■私、お酒には弱い。
■会いたくてしょうがない。
■私がおごります。
■あなたが決めてください。
■恋人いますか。
■一緒に買い物しましょう。
■私一人生活。
■日本についたら電話をください。
■身体に気をつけてください。
■携帯落として壊れたの。
■あなたの電話番号、他の女性に教えないでね。
■ブルガリのネックレス欲しい。
■あなた元気そうだね。私安心しました。
■あなたと知り合う前にあったことだからしょうがない。
■今何しているの。
■何で電話でないの。
■また、いつ来るの。
■あなたは全然私が好きではない。
■まだ来ていないのに帰国する日程を私に話すなんて。
■あなたと一緒に帰ることできない。
■電話掛かってきてうれしい。
■いい人ね。
■私、日本に行きたいけれどたくさんのお金が掛かる。
■私のこと覚えているの?
■うそ? 本当?
■うそでもうれしい。
プロセスの進捗に添って発する言葉は、タイミングが合えば一気に感動分岐点を突破するパワーを持つ。
営業マンや販売員は、プロセスを進捗させるための一言を持っているだろうか。
我々のコンサルティングは、この分野まで、つまりプロセスを進捗させるためのRSツールや言動までをデザインしている。だから成果の質が、格段に高い。
言葉の重みを知っているからこそ、このマニュアルは価値があると思うのだが、皆さんはどのように感じただろうか。
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