【2010.02.26配信】
ブレアコンサルティングの服部隆幸です。
まだ寒いとはいえ空の青さもどこか春の匂いがしてきました今日この頃です。
皆様にはお元気でお過ごしのことと思います。
上記でお知らせしましたとおり、本メールマガジンは今週号からTwitterと連動します。
今までは私からの一方通行による情報提供でしたが、本号からTwitterを活用することにより双方向でメルマガの内容について皆様の意見や感想を投稿できるようになり、読者同士の交流を速い速度で行うことができるようになりました。ブログの内容をさらにご理解いただけるようにすることと、斬新なアイディアをご投稿くださいますように。そしてTwitterをご活用をくださいますようにお願いいたします。
本題に入ります。本210号では先回と同様に再度、営業プロセスについて掘り下げます。
先回のテーマがCRMやSFAを考える意味で極めて格別な要素を持っているからです。
そしてTwitterで皆さんが議論するのに格好なテーマであるからです。
既存SFAに搭載している営業プロセスは正しく営業プロセスを表示しているのか、疑問を持たずに今日まで正しい営業プロセスと信じて続いているのは非常におかしなことです。
プロセスは、目的を持って存在しています。目的を持たないプロセスは存在そのものが無意味です。プロセスを遂行しても結果が出ないで、成果が実現しないとしたら、それはプロセスが誤っているのです。
すでに大企業の一部には、SFAに搭載した既存の営業プロセスでは成果が出ないプロセスであることを喝破していて、営業プロセスを成果と結びつくものに変えようと日夜努力していますが、結果は出ていません。
それは営業プロセスを営業業務手順と定義しているところに誤りがあるからです。
多くのメーカーでは多くのプロセス改善を果たして大きな成果を出しています。
けれども改善場所が工場の作業に関するものに限られています。
工場は社内の人間だけでプロセスを目的実現に向かって改善できます。
生産性の向上、欠陥製品の撲滅、納期厳守、品質向上などの社内業務改善はすべて業務プロセスを見直して改善することで実現していますが、これらはすべて社内プロセスの改善〈作業手順の改善〉での成果です。
社内の作業手順を改善する感覚で営業プロセスを作っているところが問題です。私はここを提起しているのです。社内業務改善なら相手先は社内部署に限定されます。しかも参加者の目的は同じです。作業工程コストを5%削減という実現目標に向かって、同じ目的、BREA風に言い換えれば価値の実現のために参加者全員が同じ方向を向いて取り組むわけです。
営業プロセスの目標といえば企業視点からすぐに思いつくのは売上の実現でしょう。契約率の向上といってもいいと思います。
さあ、皆さんが使っている営業プロセスは「契約率の向上」が実現できるプロセスになっていますか。
営業プロセスとは顧客を巻き込んだプロセスでなければ営業担当者の目的は実現しません。
なぜなら購入決定者は顧客だからです。
既存の営業プロセスには、顧客との関係性を構築するプロセスやアクションが具体的なものになっていません。価値を発見するプロセスがありません。顧客の心を動かすメディアがありません。〈あるのは製品カタログと会社案内だけです〉プロセスを実現する営業のアクションがありません。
これでは既存営業プロセスとは、単なる見積書提出までの業務手順を書き込んだ紙切れであると言えるのではないでしょうか。
何度も繰り返しますが、プロセスの結果が成果です。成果が実現できるプロセスとは、エベレスト登山に必要なすべての要素を兼ね備えたものと同じく、戦略に基づいた総合的なプロセスが必要であるということです。
そして経営理念⇔経営戦略⇔営業戦略⇔カスタマープリンシプル〈顧客戦略〉⇔営業アクション⇔顧客、と一貫した流れの中で存在しているものでなければいけません。この流れに中には、戦略を実現する理論と、営業を支援するメディアが必要になります。これはカタログではありません。会社案内でもありません。
以上が服部隆幸の#210Tweetです。
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