【2011.02.04配信】
ブレアコンサルティングの服部です。
日本経済は失われた20年と言われています。マズローの法則に照らし合わせると妙に符合するところがあります。
マズローの法則は人間の欲望を5段階に分けています。ちなみにアブラハム・マズローは1908年に生まれ1970年に死亡したニューヨーク生まれの心理学者。人間性心理学の生みの親と言われています。
5.自己実現の欲求
4.自我の欲求8商品の欲求)
3.親和の欲求(所属と愛の欲求)
2.安全の欲求
1.生理的欲求
上記の1がピラミット底辺です。
生理的欲求とは、人間が生きていかなければならない基本的な欲求を指します。水を飲む、食物を摂る。睡眠を摂る等は生理的な欲求と言えます。安全の欲求は生理的な欲求とリンクしています。人間らしさが出てくるのはレベル3からです。
日本経済も個人も、一億層中流意識で、かつてはレベル5.自己実現の欲求レベルに存在していたと思いますが、いつのまにか、レベルは1と2に落ちてしまったと思います。
生き残ることが第一にあって自己実現の欲求など見えません。成長のエネルギーが枯渇しているからです。
企業は人なりですから結局は企業人の心に成長エネルギーが消え失せたのだと思います。
マズローの法則に照らし合わせると企業がではなく、企業人の心に成長のエネルギーが消え失せたのだと思います。
なぜそうなってしまったのでしょうか。
今まで見えていたものが、時代変化と共に見えなくなってきたからだと私は思います。
売れない時代に突入したのではなく、新しい売り方が見えなくなってきたのだと私は思います。
今まで売っていた方法をどのように変化すれば売れるようになるのか見えないから、見えないと思うのであって、どう変えれば売れるかが分かれば、見えなくなることはありません。見えないから分からないのではなく、分からないから見えないのです。
むずかしいから分からないのではなく、分からないからむずかしいと思うのです。
この答えを解く鍵は想像力です。
何よりも不足しているのが企業人の想像力だと思います。想像力の欠乏が分かるものを分からなくさせて見えるものを見えなくさせていると思います。
日本企業は社員の想像力を掻き立てる活動をしているでしょうか。先日カンブリア宮殿で、渋谷109で10年連続トップブランド「セシルマクビー」の小杉さんを紹介していました。
腰虞産は顧客500人の購入明細をレジから打ち出して顧客管理をしているのですかカルテ管理を行ってズバリ提案をして大盛況です。
酒販店カクヤスは決して安くありません。カクヤスはもともと私の自宅の近くにあった酒屋さんですから、こどものころからよく知っている店です。昔は店の前にカウンターを置いて勤労者を相手に立ち飲み酒を売っていた酒屋でもあります。いまでも近くのスーパーの方がはるかに安いです。それでも725億円を売り上げる酒店に成長したのは店舗を倉庫代わりに使い、半径1.2キロ圏に一店舗を出店し、ビール一本でも無料配達した仕組みをつくったからです。みな想像力から生まれました。
日本企業はいまお金を使わないことで経費を下げて利益を出しています。この状態はいつまで続くのでしょうか。
はじめにマズローの法則を持ち出したのでは今の日本は企業も人も生理的欲求、安全レベルに落ち込んでいると言うことです。
1+X=Y
上の方式を解くことができますか。
想像力とは、1を見てYは10だと直感的に想像し、10を実現するステップは2+3+4であると階段を架けていく力のことです。
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