軽井沢新町長が決まったところで東京の新聞やテレビで放映されるわけがない。知友から藤巻進さんが圧勝に近い支持を受けて町長になったと知らせが入ってそれはよかったと伝えた。藤巻さんは塩沢にあるタリアセンの経営者で最近まで観光協会の会長も務めていた。過去には軽井沢町議もやっていた。
藤巻さんは「文化に観光が付いてくる。軽井沢は過去の文化の栄光にいまあるけれど、新しい文化をつくらないと軽井沢の未来はない」という。そしてパリや、横浜を引き合いに出して新しい文化づくりの必要性を説いている。
藤巻さんは中軽井沢駅舎の近代化に賛成派だ。近代化に反対する町民は多いのだが、私は賛成派だ。ついでに追分駅も近代的に変えたら良いと思う。私は軽井沢駅から信濃鉄道に乗って3分、中軽井沢駅に初めて下りて愕然とした。わずか3分で新幹線の駅舎からとてつもない田舎の駅舎にタイムスリップをしたような気分であった。
追分駅も同様だ。豪華な駅ビルをつくるかどうかは別として、軽井沢の新たな文化をつくることは、駅から始まるのだ。反対派は京都駅舎を見てくればよいと思う。
リゾートのよさをそのままにして新しい軽井沢の文化をつくる。その文化に引き寄せられて観光客が来る。文化を正しくつくれば文化に合った観光客が集うと藤巻さんはいう。
こういう人が町長になれば軽井沢はまた変わってくる。標高1000メートルの山間にある小さな町の町長が変わるかどうかは東京に居ては分からないことだし、影響もないことだが、藤巻さんの提案している話は日本の今を言い当てている。