巨大地震が発生した夜、東京都も道路は夜中まで大渋滞をし混雑した。しかし人々は整然としていた。混乱は何一つ起きなかった。
この巨大地震には三つの困難が伴っている。一つは地震の被害。二つは津波の被害。三つは放射能漏れの被害である。
世界中が注目をしている。アメリカでは連日、トップニュースとして取り扱っている。その報道姿勢は友達を助けようである。日本救援作戦は「オペレーション・トモダチ」と命名をした。そしてこれほどの巨大地震と巨大津波を受けながら整然と救援復興活動プロセスを持って着々と進んでいることに驚嘆している。
アメリカは長崎県佐世保にいた空母が搭載機を降ろして東北沖に駆けつけている。救難ヘリコプターの燃料補給基地として機能を果たす役割である。アメリカからもシンガポールからもイギリスからも韓国からも中国からも援助隊が日本に向かっている。ロシアさえも領土問題で意見は違っているが隣国として救援しなければならないとプーチン首相は語っている。
巨大津波が街ごと飲み込む、まるでSF映画で見たようなことが現実に目の前で起こっている。たくさんの人々が犠牲になり、たくさんの哀しみや苦しみが発生した日でもあったが、同時に日本が復活に向けて新しいエネルギーを燃やす最初の日でもあった。
哀しみは哀しみとして捉え、犠牲者には哀悼を捧げなければならない。だが哀しみとは別に新たな復活を目指さなければならない。日本人は世界から試される。
新たな復活とはライフラインや道路の復活だけでなく、精神の復活である。日本はいつの間にか大切なことを忘れてしまっていた。失われていた一番日本らしいもの。それが何であるかは書く必要はない。 日本人なら誰もが知っていることだ。