我が家には2本の梅ノ木があっていまは満開である。一本目の梅はなぜここにあるのか記憶はない。
2本目の梅は台風で折れてしまった杏の後に植えたもので、今年はきっとびっしり梅の実がなることだろう。
私は若き頃、台湾で「梅花」を憶えた。風雪に耐えて美しい花を咲かせる梅の花を、当時中国人民共和国と軍事的、政治的な対立をしていた中華民国(台湾)が、自国の立場になぞらえて歌った国民歌で、いまは昔の話である。
この歌をいまは亡きテレサテンが歌っていた。この美しいメロディーを私は梅の花を見るたびに思い出す。私にとっては30余年前に体験した旅の寄り道の一つである。