今日こそは軽井沢と思っていたが、またも挫けた。就眠したのが午前3時、目覚めたのが6時半であった。寝足りない脳はぼけている。それでも行こうと、枕元にあるiPadで渋滞情報を調べたら、なんと関越が大渋滞だ。高速道路の休日1000円サービスがまもなく終了するので、駆け込み需要もあるのだろう。行きがこれでは帰りもこれだと思って今日はやめにした。睡魔が恐かったからだ。
予定した一日がぽかんと空くと、なんとなく埋めたくなる。そこで新しい本の執筆に切り替えた次第である。
沖縄の稲嶺有晃さんが沖縄の先島に石油やジェット機燃料を貨物船で運ぶ運輸会社の社長になった。宮古や八重山諸島で暮らす人たちは、稲嶺さん達の船で運ぶ石油が、エネルギーの命綱になる。13隻のタンカーが、離島の人々に灯を消さないために昼夜を徹して奔る。知らせをいただいてメールを差し上げたらすぐに返事があった。「人生いつでもこれからです」と書いてあった。
東京は仕事を楽しむには面白いかもしれないが、間違った方向に進んでいる。被災地の仙台が明るく元気で、なぜ東京が闇に包まれているのか。私は東京は人が病んでいると思う。日本人が日本人として暮らしていくことが阻害された社会が東京だと思う。誰かのために生きている自覚がないのだと思う。
日本経済はどう考えても間違っている。液晶テレビをつくりすぎて価格が低落したから海外生産に移すといっている。この人たちも自分のことしか考えていない。日本を考えていない。
稲嶺さんは人のために生きている人だ。お父さんもお兄さんもそうであった。だからこれからも「人生いつでもこれからです」と、人のために生きていく人だ。私は私の持っている特長で「人生いつでもこれからです」と生きていく。
インターネットに接続すれば、電力の現在使用量が%でわかる。電気は貯金出来ないのだから使えばいいのに地下鉄のエスカレーターは相変わらず節電で動かない。街灯も消しているから春日通りに面した歩道が夜道は真っ暗なのだ。こんな中で株主のために目標達成と経営者から号令を掛けられている人たちが歩いているから、東京は何もかも闇なのだ。
顧客の歓びを実現するために会社があるのだけれど、言葉では言っても実行する会社はほとんどない。共生社会とは三方好しの社会のはずだが、実現できない。それはアメリカの一部の考えを取り入れて猛進している経済や政治にも問題はあるが、日本人の意識そのものが発展途上であるからだ。
大衆は「知らない幸せ」を長く続けていたがために考える力を失ってしまった。官僚がそうさせたのだが気がつかない国民も悪い。国民のレベルが今の政治である。政治家のレベルが低いのではなく利権を自分たちの地域や業界に導くために、政治家を支援する国民が今の苦境をつくり上げているのだ。国民が変容を遂げなければ政治は変わらず、官僚も変わらない。サッチャー首相が言った。日本の政治体制はイギリスの100年前と同じだと。
仙台より東京が闇に包まれているのは、東京で暮らす人の心の闇が原因だ。それは一人ひとりの闇が集まって出来たものだ。東京人は、震災を期にして人間復活を宣言しなければならないのである。
東京人のサラリーマン達が顧客のために生きていることを実感して仕事をしていたら、東京人が発する「気」は、日本を明るく包んでいるのだと思う。