新年にあたり私は一つだけ自分への戒めをつくった。去年と同じ時間を過ごせば同じ結果しか生まれない。もう去年と同じ生き方、時間の過ごし方はやめようと。それを実現するには計画をたてるしかない。
一年の計は元旦にあり、一日の計は朝にある。ということで今年は元旦に出勤して一年の計をつくった。人様に披露しても価値などなく、自戒の計画だから願望的な計画になりそうだが、要は楽しくやることに尽きると思った。
遊ぶことをたくさんやろう。仕事もたくさんやろうという訳だ。12月は毎日誰かと会って酒を飲んでいた。週末も同様だった。つい最近まで続けていたことだが、新しいCRMをつくろうとの思いが強く、ほぼ禁酒生活が続いた。先月はそれをやめて多くの人と会った。
そして一年の計だが、大いに遊び、大いに仕事をやることが上位概念にあって、その次に去年と同じ時間の過ごし方はやめると条件を付けた。
年齢は関係ない。できることをやればよい。生涯現役こそがいまの日本人に与えられた目標だ。
政治は暴走し日本は狂った時計のような針の動きをしている。経済も同様だ。株高円安が何を産み出すのか誰もが分かると思うのだが、狂気が凶器と化して国民生活をとんでもない方向へ誘っている。分かる人たちは問い質したいのだがメディアがすでに狂気に飲み込まれてしまっていて、ほとんどのメディアがこれを載せない。
パソナ平蔵氏は、正社員をなくそうと新春テレビ放談で言い放っている。年金預かり金を株式投資に使えと総理にアドバイスした男だ。日本の労働者は保護され過ぎているというのがパソナ平蔵氏の主張だ。
TPP反対のはずだった政権はTPPに積極的に参加するとなった。特別おいしいフルーツをつくれるような農家や、霜降りの最高ステーキをつくれる酪農家は世界を市場にして成功する手もあるだろうが、普通の農家、酪農家はTPPで完全に消える。家族経営の商店がスーパーマーケットの進出で消えていったようなことが瞬間風速で起きるからだ。大規模農場を機械的に処理するアメリカからの農産物が家族経営で小さくやっている農家と価格的に太刀打ちができないからだ。
自民党にとって長年の票田であった農家は、過保護政策で守られてきたが、突然に自己責任で自分で生きろと突き放される。なにもかも政治が課題の後送りをし続けたつけが回ってきたのだ。
もう去年と同じように時間を過ごしたのでは、何もかも遠ざかっていく。急変する政治経済、金融市場、ひょっとしたら資本主義の終焉になるかもしれない日銀のじゃぶじゃぶ金融緩和策は、ハイパーインフレを起こすかもしれない。
いまから約27年前、時の幹事長小渕氏は平らにして成るという意味で平成と元号を発表したがいまや乱成である。
だから、去年と同じ時間を過ごしたのでは生きられない時代になったことを自覚しよう。
TPPが決まればどの企業も、どの人間も自己責任という一言で市場につき離されるのだ。
こうした時代背景を受けて今年、一年の計を立てた。
生涯現役、去年と同じ時間を過ごさない、よく遊びよく働く。これが一年の計、いや生涯設計のモットーとしたのだ。