6月は、僕にとってはさんざんであった、と外目からは見えるだろう。。
一つ目は、硝子体に出血があった。
そこで入院して硝子体を抜いてしまう手術をやった。おかげで硝子体と共に血液がすべて抜けて、見える世界が新しくなった。世の中はこんなに美しいのだと思えるようになった。
二つ目は、オフィスを水浸しにしてしまった。洗面台の蛇口を開いたまま帰宅してしまったのである。絨毯がたっぷり水を吸い込んでとんでもないことになってしまった。もう最悪の状態であった。金魚がいたらここで生息できるだろうと思った。幸いにも一階であった。もしも上の階だったら、その水は階下の部屋に流れ落ちていくだろう。
周囲の人は、僕の責任だと言わんばかりな表情であった。
しかし待てよ。なんで僕の責任なんだ。洗面所にはオーバーフロー口が標準装備されていて下水に流れるようにできている。
だから僕の責任は、流した水道料を支払う責任だけで、下水に落ちなかったのは装置に欠陥があったことによる建物側の責任だとすぐに思って、管理人と交渉したら簡単にうちで絨毯は張り替えますとなった。
三つ目は、10㎏のダンベルを70回上下し、それから50kgのウエイトをかけて両足で30回上下し、自転車で10kmを30分で走って、また、太もも上部を鍛えるマシンで30㎏4セット、太もも裏側を4セット、胸筋を「4セット腹筋を4セット、合計120分を10日ぶりに行った。
これが、いくら何でもそこまでやるかというバカな筋トレであった。
強烈な筋肉痛を襲ってきた。激痛などと生易しい言葉では表現できない。真夏の海水浴で太陽光線を全身に浴びて、火ぶくれになったあのずきんずきんとくる辛さを思い出した。
4日が過ぎるが、ずきんずきんと、キリの刃を力いっぱい突き立てられたような痛さが来るたびに顔をしかめてしまう日常を過ごしている。もう仕事どころではない。
今日、かかりつけの医師に電話で事情を話すと、すぐに来てくださいとなり、急いで駆け付け、痛いところのエコー検査と触診の結果、リンパは晴れていませんが筋肉や腱がはれ上がってますよ。
これはやりすぎですよ。80にもなっているんですからね。総負荷重量はとんでもないことになっていると思いますよ。心臓が相当に丈夫なんでしょうね。この一件は、なにごともほどほどにしなさいと教えてくれた。
こうして苦難の6月が終わり、オークションに永田力画伯の「化粧をする男」が出品された。
永田画伯らしい色使い。絵はうまい。
6月を頑張った自分のご褒美にこの油彩画を落札しようと思っているけれど、このネットオークションは、出品者が損だと思うと、落札時間ぎりぎりになって出品取りやめができるので、いくらで買うと出品者に伝えることできないのである。運を天に任せて落札時間を待つしかない。