街はイルミネーションに輝いている。私は慌しく毎日を過ごしている。やることが極めて多い。そんなに急いでどこに行くといわれるほどに慌しい。私はいま、風邪を引いている。一日で回復したと風呂に入ったのがいけなかった。そこでぶり返した。去り行く風邪がUターンをして戻ってきたという感じだ。
忙しい理由は分かっている。自分がタネをまいているからだ。タネを撒けば芽がでてくる。これを育てるのに手間が掛かる。
しかし私は忙しくならなければ困ると思っている。時代の大転換期にあって未来に向けて道標を残したいと考えているからだ。だから次々とアクションをする。
私のブログを読んだ人からあなたは積極的虚無主義だと指摘された。そこでピンと来た。私は学生時代に京都で暮らしていたことがあった。同居人が寺の息子で朝雲さんであった。気があって休日には寺巡りをした。そこで南禅寺管長と出会い書物を読むことで影響を受けた。般若心経の一切は空であるという教えを自分なりに咀嚼した。朝雲さんとは朝まで寝ないで議論をした。というより疑問をぶつけた。たくさんの禅問答の話を長雲さんから解説入りで伺った。そんな若き体験が思想の基盤を作っているのかもしれない。
ニーチェは積極的虚無主義が理想であると言っている。私は虚無を大嫌いだから抵抗があったがよく話を聴けば禅の教えに通じるところがあった。
人は一代で完結することもよく知っている。すべては生きている間の出来事であることも承知している。だからこそ一代の間に駆けぬける途中プロセスを歓びとしたいと思う。来年はもっと忙しい場に身を置くことになる。それで満足をしている。
今日は12月25日。風邪も私にとっては忙しいことの一つにすぎない。しかし風邪はからだだけでなく心も弱らせるので早く直さなければいけないと思う。会社は明日から冬休みに入る。私は30日まで出社する。すべては生きている証である。街路樹のイチョウはまだ黄色い葉を枝に残している。