400字詰め原稿用紙350枚のボリュームを休日の11日間で書き終えた。ヘロヘロになったとはこういうことだ。明確にストレス疲れだ。
主人公、八重山のうららはおばあの教えを守る20歳の女の子だが、とてもしっかりしているなあ。自分で書いていてそう思うから不思議だ。本書は若い社員向けに書いたビジネス書である。
大震災の後、東京は自粛している。原発も予断を許さないし復興は始まっているもののテレビは被災者の取材画面で埋め尽くされている。
テレビ報道は演出家によってつくられたものだ。一面の真実であるが全体最適ではない。復興始まるとのコンセプトで報道番組を作ればそのような印象を与えることができる。地元の小さな新聞社では復興記事をどんどん書いている。神戸でも同じことがあった。この大震災は広域に被害が及び、しかも地震と津波と放射能そして電力の四重奏被害だ。
なぜ福島に原発が集中しているのかを考えなければいけない。昭和16年体制がいまもなお続いている所に問題はある。官僚統制による中央集権体制。東京に権力と統制のすべてを集めたことによる東京集中。この犠牲が今回は福島県であった。もう福島県も茨城県も新潟県も原子力発電所建設にノーを突きつけるだろう。原発が安全というなら東京に原発をつくれば良いというだろう。福島はもうたくさんだというに違いない。
するとこの巨大な東京にどう電力を送るのか。残念ながらもう夏場の電力事情をまかなうには東京を分散させるしか他に方法はないのだ。火力発電をフルに回しても夏場には1000万KWの電力不足が生じるとわかっている。この復興計画は昭和16年体制の崩壊を意味する。実現できれば日本は復興する。仮住宅を作ってそれを復興と言うなら・・・答えは分かっている。
被災地では土葬が始まっている。生き残った遺族が寒さの中で自分が着ているセーターを脱いであなたも寒いでしょうと棺に入れる姿などが涙をそそっていると言う。
この大震災は球体に近いほどの多面性があって、解決方法はない。涙が枯れるほど泣いたあとに、生きている人は前に向かって生きていかなければならない。復興しなければならない。そして復興の青写真が日本の未来を決める。それは日本改造計画に近いものなのだ。