母音にあが入る「あ・か・さ・た・な・は・ま・わ・ら・わ)は、聴いていて暖かい。暖かという言葉が何で暖かく感じるのかと思ったら「あ」の字が4つも入っているからだ。
軽井沢も雨になって雪は解けるでしょうと、軽井沢の知友が電話で言っていた。三寒四温の時期に入ったのだと思う。庭に出てみると木蓮のつぼみはふくらみ、梅のつぼみは紅く膨らんでいる。まもなくどこともなくチンチョウゲの香りが漂ってくるだろう。今年の冬は日本が凍り縮こまった。まだ、寒い日はあるだろうがもうすぐ春になる。
春を訪ねて、東京の桜が終わった頃、京都の桜を追いかけたことがある。秀吉の醍醐寺桜の宴は、秀吉が絶頂期のころである。今でも中世期が大好きな日本人は、昨日の出来事のように醍醐の宴を語り桜を称える。私は南禅寺で21歳の頃に椿が刷り込まれているから椿が大好きだ。このような椿の古木もいいなあ。