夕方5時半というのに、外は黄昏時にもなっていない。21日は春分の日だもの、日が延びて当たり前。私といえばiPhoneのインターネットラジオアプリでピアノソロを聴きながら発表説明の資料作成に没頭している。
私は黄昏時と夜明け時の光が一番好きだ。若いころからそうであった。そしていまも好きだ。コンクリートに囲まれた都会でも曙の光と黄昏の光を味合うことはできる。今日は一層のこと西洋美術館へ行って大好きなコローの絵や、ゴッホが自死をする前年に描いたゴッホの絵とは思えない庭園の絵を眺めて、そのあと黄昏時の上野公園を散策しようと思い至った。
しかしイヤフォーンを両耳にさして静かなクラシックのピアノを聴いて仕事をしていると、このささやかな楽しみもまた至宝の時間である。
そんなわけで、見晴らしの良い部屋に移動して、太陽が沈み、夜の帳がそこまで近づいている暮れゆく光のなかで、今はエリックサティのジムノペディ1番を聴きながら資料作成に没頭している次第である。