連日の仕事から抜け出そうと思って軽井沢へ行った。仕事をこれ以上詰め込むことができないほど脳のキャパシティが詰まっていた。訪軽は、来週と思ったけれど今週に前倒しした。
今年降った大雪のおかげで軽井沢の春は遅咲きであった。万平ホテルの玄関前は八重桜が満開であった。昨年の今頃は満開であったつつじは、今年はまだ固いつぼみであった。
今日は石の教会を見に行こうと決めていた。内村鑑三記念堂でもある。
無教会思想とは立っている場所が教会という思想で、内村鑑三が唱えた思想。
私の考えも無教会思想に近い。神も悪魔も自らの心にいるということだ。教会に神がいるわけではないという思想だ。教団に批判的な私にはうれしい思想だ。
ここは結婚式場として人気があるようでこの日も式が執り行われていて教会の内部には入れなかった。
落胆する必要はない。いつでも来ることができる。
それより私はこの広大な敷地に咲くムラサキケマンの方に気が移っていた。大好きなうすばしろ蝶の食草だ。あと3週間もすればここにはうすばしろの乱舞を見ることができる。私のコンパクトデジカメは、焦点が合わせにくい。山野草を撮るなら本格的な一眼レフがいいよとアドバイスを受けている。
今日は南ヶ丘にある丸山珈琲本店でゆっくりと時間を過ごした。珈琲のメニューにはワインのような講釈がついている。丸山さんはそこに行き着いたのかと感無量になりながら珈琲を飲んだ。ここはすべてフレンチプレスで珈琲を入れる。珈琲を勉強するには丸山珈琲が一番だ。
丸山珈琲の庭には春の山野草が咲いていた。
軽井沢は芽吹いたばかり。昼食をとるために行った北軽井沢はまだ芽吹いていない。冬の山そのものだ。帰路は18号から碓氷峠を下り、煉瓦でできた信越線眼鏡橋の前を通り、坂本宿を抜けて松井田ICから信越道に上がった。眼鏡橋は宮崎駿の風立ちぬに出てきたおかげで大人気スポットとなった。
GW明けだったこともあって道路はガラガラであった。私の脳は空っぽになった。