本日、単行本第一稿を出版社に送ってようやく一息できた。
どういう気分かと問われれば答えは一つ。
一日三回、カレーライスを自分でつくって、一日三回カレーライスを食べたら一か月後にどうなる?
見たくもない。匂いを嗅ぐのも嫌だ。口の中に押し込んでも飲み込めない。
全部当たっている。いまはそんな気分。
しかしできあがればうれしい。今回は私たちの成功事例をその企業が公表することで応援してくれたこと。これは嬉しかった。
話は変わる。
オフイスの近くに二軒の歯科医があって、私は二軒とも逃げ出してきた。
両方ともコミュニケーションがゼロ。
伝達しない。相談もしない。聴きもしない。いきなり行動に出る。
半年前に逃げ出した話をしよう。歯科医はいきなり歯を削り出した。いきなりだ。途中で何をやっているんです?ひょっとして削っていません?と訊くと、若い若い歯科医は、虫歯があるとだけ言った。
しばらく削ったら今度は注射器で麻酔を打たれた。
次回に行ったら神経を抜くとも言わずにいきなり麻酔を打って神経を抜く作業をした。その次に神経を抜いた歯を叩いた。すると違和感があった。
違和感があると言ったら今度は黙って抜歯する道具を持ってきた。何をするんですかと言ったら抜歯をするとだけ言った。抜いてどうするのかと訊いたら入れ歯をつくると言った。
冗談じゃない。
そこで私はシートを起こしてくれと言い、帰ると言って逃げ出した。
それから半年が経過した。このままではまずいと思っていい歯科医があるかを尋ね探した。
あった。徒歩20分の江戸川橋駅近くにあるまなぶ歯科だ。
私は、抜くというものですから逃げ帰って半年が経過しましたとだけ言った。
抜かなくても大丈夫です。と言い、抜く必要はないと小声で言った。だれに言ったのか。
自分に言ったのか。若い医師に向けていったのか。定かではない。
おかげで入れ歯にならず済んだ。花粉症や風邪なら薬で解決するけど歯科医は状態を見る目と、治療方法を決める目と、解決する技術力の差が大きい。
歯科医は名医を選べとはこのことだと思った。