昨日訪問した画伯の住まいは、持参したiPadアプリで標高を計測したら、92メートルを超えていた。画伯も驚いて、それから「今年に夏は2回しか冷房を入れなかった。その標高のせいですね」と返事をした。
私が22歳の時に、初めて画伯と会っている。それから47年間が経過しているわけだが、昔と同じように若い。来年は89歳になるのだが、感受性が少しも衰えていない。それどころか瑞々しく、水が滴るようだ。着ている服のセンスはいい。
私は、画伯の華麗な業績を、自分自身が確認できるようにウイキペディアに残すべきだと提案した。なぜそれが必要かを長い時間を掛けて話した。私はiPadを開いて画伯の姓名を検索した。たくさん出てくる画伯の情報を一つひとつ説明をした。話を聴いて「それは全く違う話だ」と画伯は言った。このやり取りを十回以上繰り返した。そして最後に、だからご自分が納得できる事実を残さなければいけないのですと話を締めた。
やがて「わかった」と画伯は言った。
この話は弟子のだれもが切望していた話であった。
私が担当しますと約束をした。約束は自分自身も緊張をする。
この日は午後1時から8時過ぎまで対話をした。家に戻ったらほぼ10時であった。