たまにはゆっくりと休もう。今日は仕事を半分にして、12時から15時まで音楽を聴いて過ごした。
庭には爽やかな風が吹いていて私のオフィスは空調に頼らなくても湿度が少なく居心地がよい。
振り返ると生きてきた時間は、私にとっては濃密な時間であった。その分、自分にとって良いことも悪いことも、みな思い出の引き出しに詰まっている。陽がさんさんと降り注ぐ緑の庭に、向き合って座っていると、遠い昔の思い出が次々と流れてくる。
その引き金は、スマフォに入っているApple Music、そしてYou tubeである。
奄美民謡よいすら節を聴けば、たちどころに奄美の泰さんや、花井さんの顔が思い浮かんできて、奄美大島の風景が思い浮かんでくる。万葉言葉で唄う姉妹神へ敬虔な、この祈り唄の意味は、奄美民謡歌手中村瑞希さんに教えてもらったので良く知っている。こうした思い出をたった一曲の唄から次と引き出すことができる。
ビルエバンスが弾くI Love Porgyを聴けば、それだけで遠い昔、Porgy&Bessを観に行ったことを思い出す。音楽が好きなおかげで音楽と思い出が紐づいている。
私の過去は豊かな思い出に満ちている。私は奥の深い引き出しを無数に持っている。思い出を楽しめる時期には思い出を楽しもう。思い出を楽しめなくなる時期が必ず訪れるのだから。
そして、良い経験も悪い経験も、水に流そう。やがて、私たちの経験は、私たちとともに消滅していくのだから。私たちには、まだ私たちを必要とする人たちが、私たちとの出会いを待ち望んでいるはずだから。