箱館戦争の舞台となった五稜郭の隣に建つ五稜郭タワーに立ち寄った。函館へは、過去に数十回の訪問をしていたが、五稜郭タワーに寄るのは初めてである。五芒星(五稜星ともいう)型要塞は日本に二つあり、一つは長野県佐久市にある龍岡城、二つは函館にある五稜郭である。
箱館戦争は榎本武揚が、明治新政府がとった徳川家減封処置により幕臣8万人が失業することを憂えて蝦夷地に新しい国をつくろうと計画。新政府に引き渡すべき船6隻を盗んで2000人が函館に集結。五稜郭に本陣を置いて新政府軍との箱館戦争が勃発した。新選組の副隊長土方歳三も加わりおまけに外国人まで加わっていた。
盗んだ船は主艦開陽丸のほか、勝海舟がアメリカに渡った咸臨丸もあった。榎本武揚はこの戦いの後、説得されて政府に参加し、ロシア大使まで勤めている。
それにしても壮大な夢を実行したものである。その夢の跡がここ五稜郭にある。
すべては、兵(つわもの)どもの夢の跡である。