わが庭に、やぶ椿がたくさんの花をつけた。いままでそんなことは一度とて、為さなかったのだが、今年は二輪を失敬して、一輪は宮崎進画伯のSMの真下に飾った。
にもう一輪は、会議テーブルの上に置いた。碧いグラスは、いずれも知友稲嶺有晃さんから贈られて琉球ガラスだ。稲嶺さんとも長い付き合いだなあ。
部屋はたくさんの絵が所狭しに掛けているのであるが、二輪のやぶ椿は、空気の色を変えた。
これからも失敬して花を大切に飾るから。そして、やぶ椿の花首が、ポトンと落ちたらその音を聴き分けて、再び大地に帰してあげるから。