自宅の庭にある満開の梅にめじろがたくさん集まって蜜を吸っている。都会のどこにこんな多くのめじろが住んでいるのか。どのように梅の花を見つけるのか、不思議でたまらない。寝床はあるのか。それも不思議でたまらない。
人間の知恵は宇宙の法則にのっとって働かせていない。あらゆる生物のなかで人間だけが特異な存在だと思う。なぜなら梅になぜめじろが集まってくるのかと考えるのだから。
めじろはそんなことは思わない。本能的に梅の蜜を捜し出して、ライバルと蜜の争奪戦を繰り広げるだけだ。人間の脳は自然界にないものを作り出す。人間は宇宙の法則から逃れることはできないのだが、脳は人間を超えてしまって宇宙の法則とは何かまで入り込んでいる。
もう人間は行き着くところまで行ってしまうだろうと思う。そうしていちど粉々になって、再出発すると思う。人間が作り上げたエネルギーは使えなくなり、人間社会は、エネルギーのない大昔に戻る。
アインシュタインは、第三次世界大戦で使用される武器は石と木になると予言を残した。
おそらく、みなが恐れているとおり、絶対設計の安全原発が、それを超える大自然災害のために全損して、世界中に大量の放射能が拡散すると思う。世界の大陸はいまだに移動を続けているではないか。人間が都合よいように大陸が移動するはずがない。
エベレストもロッキー山脈も大陸が移動してできたものだ。ましてや日本は三つのプレートが重なり合う地震多発島である。その上に建つ絶対安全の原子炉などあるはずがない。
日本原発がゼロになっても、お隣のユーラシア大陸では原子炉は次々と建設されている。ここが壊れれば日本に直撃だ。
人類が生き残ろうとしたいなら、人口問題と核分裂にエネルギーを求めることを解決することしかない。言ってみれば爆発的に人口が増えるような環境を排除するしかない。
ホーキンス博士は、「人類は宇宙に(酸素がない荒涼たる他の星に)生活の場を求めるようになる」と、いっているけれど、誰が他の星に行って暮らしたいと思うだろうか。
それが無理だとしたなら、もはや人類は破滅に向かって歩んでいることになる。もちろん何百万年なのか、何十万年後なのか、もしかしたら何十年後なのかはわからないことだが。
こんなことはみながわかっていることだけれど、政府は原発を再稼動させたいのは経済を活かさなければ経済沈没してしまうことを恐れているからだ。
写真は、外敵の安易な侵入を防ぐため、玄関の入り口を狭く作り、玄関先で食事をしているところを他人にわざわざ見せている中国人の庶民を撮影したものだ。場所は上海郊外、朱家角だ。この姿を見せなければ、自分は食べ物がなく飢えていることを知らせることになり、いつ何時、盗賊が押し寄せ家財道具を強奪されるかわからないのだ。
日本人はわからないことだが、人間はこれほどに生存競争のなかで生きている。原発反対・今あるエネルギーで暮らすと宣言したとたんに、尖閣諸島どころか、対馬も、沖縄も自分たちのものだったから返せと言い出す国が隣近所に待ち構えているのだ。
だから人類は、滅びの道に進んでいると言ったのである。どの国もが玄関先で飯を食らうしかないからだ。人類みな兄弟ではないのだ。みなで今のエネルギーで収めるようにしましょうとは言わないのだ。
今日見ためじろは、やせ細っていた。冬の間中、食物が極端に乏しくなるからだ。今年は寒いから余計に時期が遅れる。私は梅に鶯ではなかったかと思いながらも、無心で梅の花に集まるめじろを見ていた。私の気配を察した鳥たちはすぐに近くの電柱に移った。
私は食事の邪魔をしたことを悔い、早々と立ち去った。それから会社に着くまでの間、このメールに書いたようなことを、夢を見るように考えていたのである。