三連休を仕事に使っている。昨日は仕事が興に乗ってしまい、地下鉄の最終電車で家に戻った。けれど一日に15時間も仕事で根を詰めると、翌日に疲労がかなり残る。規則正しい生活をしなければといつも思うけれど、できるうちに、できることを精いっぱいやらないといけないと思う思いが強い。それにソフトバンクのNさんは私が送る資料を待っている。それに明日は大手製薬企業での3回目のミーティングがあり資料は必須だ。
昨日の疲労が残ったおかげで今日の午前中に放映したNHKBSプレミアムでターシャ・チューダーを観ることができた。この作品は以前にも観て感動をした。だから何気なくチャンネルボタンをクリックしてターシャの美しい顔が出てきたときは思わずターシャだと叫んだ。
ターシャは1915年から2008年まで生きたアメリカの絵本作家であり、有名なガーデナーである。今日の作品は2005年に撮影されたもので90歳を超え91歳になった時である。
この日は彼女の広大な庭園を手入れする四季の姿が一遍の絵本のような画像で流れていた。
彼女の住む家もよかった。板張りの外装、家の中央に家の一部となる開放的なデッキがあってドアは二つある。一つはリビングへ入るドア。二つはキッチンに入るドアである。デッキにはテーブルと、椅子があってここで食事をすることができる。
このスタイルはいいなあ。私は急にガーデニングをやりたいと思った。軽井沢でガーデニングをやろうと思うと、少なくとも500坪くらいは欲しい。それに良質な土も欲しい。日当たりも必要だ。湿気の少ない追分に近い方が適している。テレビを見ながらそんなことを考えていた。
最近は年齢の話をよく耳にする。85歳で珈琲豆の焙煎に目覚めて事業を始めて100歳を超える今でも世界中を旅して珈琲豆を選び、輸入している人と来週お目に掛かる。
軽井沢の建築家はまだ40代だが、子供から「老後は40歳から準備しなければいけないといわれ、自然農法の師匠からは今日が一番若いと諭され、どちらが正しいのか思い悩んでいる。
私の幾人もの知り合いは、年齢のことなどまったく気にもしないし、気にかけていない。
私は死を考えるがそれはよりよく生きるために考えるのであって、年齢は考えないで仕事を始める。とはいえ、建築家の子供が言うことも正しい。人生は備えることが必要だという倣いなら、40歳から老後の準備をすることは誤りではない。
けれどもターシャの生き方こそは、自然に逆らわないで、自然と一緒に、自分が何歳であろうと、自分ができることをやって生きていく私にとっては理想に近いものだ。
ターシャの言葉が忘れられない。
「雪は大地を覆って、地熱が放散しないように守ってくれる」
「今年は蛇の脱皮が多くて時期が伸びているから球根を植える時期を遅らせている」
こう考えている人に、私はもういくつになったという考えは生まれない。
ターシャは、私の庭を少しずつ自然に還そうといっていたけれど、孫たちがターシャから教えを受けて美しい庭と暮らし方を受け継いでいる。自然と向き合いながら凛として生き抜いたターシャは、植物が枯れるように2008年にこの世を去った。